骨折の種類と要する期間|疲労骨折・骨端板・骨軟骨症・指・手
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骨折と一言に言っても骨折には色々な種類があります。
骨折の治癒期間は、骨折の重症度だけでなく骨折の種類によっても大きく変わってきます。
また、期間が違えば治療のタイムスケールも変わってきます。
骨癒合のタイムスケールについては以下の記事で紹介しました。
というわけで今回は、
骨折の種類と分類について解説していきます!
骨折の種類
まず、骨折にはいくつかの分け方があります。
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開放 or 閉鎖による分類
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折れ方による分類
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その他の骨折
開放 or 閉鎖による分類
スライドにはありませんが、開放骨折と閉鎖骨折で分けることができます。
開放骨折は、骨が皮膚から飛び出てしまった骨折で、この場合は感染症のリスクに注意する必要があります。
折れ方による分類
それとは別に、骨の折れ方によって分類することもできます。
- 横骨折
- 斜骨折
- 螺旋骨折
- 粉砕骨折
- 亀裂骨折
- 圧迫骨折
などがあります。
亀裂骨折は、一般的にいうヒビが入る骨折です。
その他の骨折
その他に特殊な骨折の仕方に、疲労骨折や若木骨折があります。
疲労骨折は、骨自体はあまり変形していないのですが、負荷が繰り返し骨にかかることで、骨破壊に対して骨形成が間に合わず、骨のリモデリングのバランスが狂ってしまった状態です。
シンスプリントが典型的な例に挙げられます。
若木骨折は、子供によく起こる骨折です。
子供の骨はまだ未発達なため柔らかく、完全に折れずに割けるように折れることがあります。
ちょうど、若木を折ろうとした時によくなるアレです。
子供によく見られる
若木骨折以外にも子供に特有の骨折として、骨端と骨端板の骨折があります。
骨端の損傷
子供では、腱に引っ張られることによって骨端が変形することがあります。
骨端は、本来太く硬い部分なので変形しにくいのですが、子供のころはまだ柔らかいため骨端の変形が起こり得ます。
オスグッドシュレッダー症候群がその典型的な例になります。
骨端板の骨折
骨端板の骨折も子供特有の骨折です。
骨端板の骨折は、5つの種類に分類されます。
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Type Ⅰ:骨端板のみが骨折するパターン
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Type Ⅱ:骨幹からの骨折が骨端板に達するパターン
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Type Ⅲ:骨端板から骨端に達するパターン
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Type Ⅳ:骨幹から骨端板を含んで骨端まで達するパターン
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Type Ⅴ:骨端板を圧迫するパターン
7,8割はType Ⅱの骨幹の骨折が骨端板に達するパターンになります。
骨軟骨症
骨軟骨症は急性期に見られる、原因不明の関節の痛みです。
俗に言われる「成長痛」のことです。
骨軟骨症は骨成長障害っとは言われていますが、いまだに詳しいメカニズムがあまりわかっておらず、成長痛を持ってしまった場合は成長が終わるのを待つしかないというのが現状です。
疲労骨折
骨折の中で、他の骨折と分けて考えなければ行かないのが疲労骨折です。
疲労骨折は、明らかな受傷機転がないのが他の骨折との決定的な違いです。
そのため、視診によって判断できず、以下のような症状を診断する必要があります。
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局所的な圧痛と疼痛
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腫れ
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違う部分を押して痛む
特に、違う部分を押して痛むのが疲労骨折の特徴です。
疲労骨折は、最初は運動中のみ痛かったけど夜や朝などにコンスタントに痛むようになってくると重症度が高くなっている可能性があります。
疲労骨折のリスクが高まる状況
疲労骨折が起こりやすい状況に、まずトレーニング量が急激に増加した場合が挙げられます。
負荷が急激に上がると、最初の4週間程度は骨形成に対して骨吸収が優位になります。
その結果、筋肉は負荷の増加に適応してトレーニング負荷が上がっていくにも関わらず骨はもろくなります。
これによって、高校の部活に入ったばかりなどに骨折しやすくなります。
形態学的な特徴としても、以下のような特徴を持つ人は足部のクッション性が低く、疲労骨折のリスクが高いと言われています。
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扁平足
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Morton’s toe(第一中足骨が短い)
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MP関節の過剰な可動性
まとめ
今回は、骨折の種類について解説していきました。
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開放・閉鎖骨折、疲労骨折、亀裂骨折、剥離骨折、疲労骨折など
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子供では、若木骨折が起こることがある。
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また、骨端線の骨折もこどもでは考慮が必要。
以上です!