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ハムストリング肉離れとランニングフォームの関係性|エビデンスレビュー

ハム肉離れリスクとランニングフォームの関係性 研究概要 結果①:ハムストリング損傷がランニングフォームに影響するか。 結果②:ランニングフォームがハムストリング損傷のリスクに影響するか。 個人的見解 参考文献 研究概要 この研究では、ベルギーのア…

サッカー関連の研究が集う学会「Football Medicine」の発表5選

4月26日から4月29日までの4日間、ロンドンはウェンブリーで「Football Medicine」という学会に参加してきました。 サッカー関連の研究が集う学会では一番大きな学会で、これに参加したいがために遥々ヨーロッパまで来て、フィジオの勉強をしている言っても過…

スポーツマッサージの血圧への効果|エビデンス・論文・高血圧

日本人も外国人も。 スポーツ選手もサラリーマンも。 若いも老いも。 みんなが大好きなマッサージ。 マッサージをする側、またされる側の主観的な感覚では、かなり効果的なイメージがあるマッサージですが、 どういうメカニズムで効いているのか、エビデンス…

筋肉の代謝障害|筋痙攣、DOMS、マッカードル病、CPT欠損症

皆さんどうもこんにちは。 スポーツをしてる以上筋肉に高い負荷がかかってしまうことは避けられません。 またそれによって足が釣ったり筋肉痛が起こってしまうことも同じく避けられません。 足がつるクランプや筋肉痛といった筋肉のトラブルは非常に一般的に…

ハム肉離れに予防・リハビリはどれぐらい効くのか?【論文レビュー】

ハムストリングの肉離れは、多くのスポーツで最も頻度の高い怪我であり、かつ再発率も高いため非常に厄介な怪我と言えます。 そのため、予防トレーニングやリハビリを行うことで、怪我の発生・再発を防ぐことがスポーツ現場では重要になってくるわけですが、…

サッカートップチームでのトレーニング負荷の管理についての調査

近年は、トレーニング科学や GPS などのテクノロジーの発展によってトレーニング負荷の管理がかなり正確にできるようになってきました。 とは言ったものの、 GPSなどの機械が多くのチームであるわけではないというのは、依然変わっていない部分だと思います…

アクティブリカバリーは翌日の疲労感に悪影響を及ぼす

トレーニング後のケアとしてアクティブリカバリーは非常によく使われる方法だと思います 試合の翌日などは軽いジョギングを行って、コンディショニングするというのもよく見られる光景だと思います。 ですがアクティブリカバリーの効果に関してはこれまで長…

トレーニング後のケア、結局何がベストなの?【エビデンス】

皆さんこんにちは。 トレーニング後のケアが重要なことは百も承知だと思うんですが、 実際に何が効果的なのかというのはわかってるようでわかってないところではないでしょうか。 2018年も少し前ですが、そんな疑問を解決しようと トレーニング後のケアで最…

下肢の筋力はハムストリング肉離れのリスク因子ではないと!?

皆さんこんにちは。 ハムストリング損傷のリスクファクターについてのエビデンスは、 実際なかなかまとめっていないのが現状です。 今年、ハムストリング損傷のリスクファクターを包括的にまとめたシステマティックレビューが2013年に出ていまして、 それ以…

T検定のP値とは何を意味しているのか?|統計学・有意差

みなさんこんにちは。 大学で論文を読まされた人なら避けることはできなかったT検定のP値と言うのを覚えているでしょうか。 統計の中でも基礎中の基礎であり、外すことのできないT検定とP値な訳ですが、 もちろん、P検定がどう言うことを意味しているのかは…

骨癒合に要する期間|リモデリング・仮骨・軟骨細胞・骨芽細胞

骨折とは一言に言っても、その折れ方によって剥離骨折や疲労骨折などいくつかの種類に分かれます。 骨折の種類に関しては、以下の記事にてまとめています。 骨折の種類と要する期間|疲労骨折・骨端板・骨軟骨症・指・手 - トレーニング Univ. 骨と同じ結合…

骨折の種類と要する期間|疲労骨折・骨端板・骨軟骨症・指・手

骨折と一言に言っても骨折には色々な種類があります。 骨折の治癒期間は、骨折の重症度だけでなく骨折の種類によっても大きく変わってきます。 また、期間が違えば治療のタイムスケールも変わってきます。 骨癒合のタイムスケールについては以下の記事で紹介…

ハムストリング肉離れのリスクファクター【最新エビデンス】

ハムストリングの肉離れは多くのスポーツで見られる最も典型的な怪我だと思います。 実際に、サッカーにおいて最も頻繁に起こる怪我は「ハムストリングの肉離れ」だとFIFAの研究チームからも報告されています。 つまり、ハムストリングの肉離れによるチーム…

筋組織・神経組織の治癒に必要な期間|再生・修復・回復

スポーツ選手にとって怪我はつきものです。 そんな、選手にとってどれぐらいの期間で復帰できるのかはとても重要です。 ですが、治癒期間が終了しないまま復帰させることは、再発のリスクを高めることに繋がります。 そのため、治癒組織とその期間についてし…

組織の治癒に必要な期間|靭帯・腱・骨・軟骨

スポーツでは、様々な組織が怪我を起こします。 それぞれの組織はそれぞれの特徴から、異なった治癒過程を経ます。 その結果、治癒に要する期間は組織によって異なってきます。 以下の記事では、筋組織と神経組織の治癒とその期間いついてまとめました。 筋…

ヒトを構成する組織の分類|上皮組織・結合組織・筋組織・神経組織

人は細胞から構成されています。 その細胞はいくつか集まって、「組織」を形成します。 Wikipediaでは、組織のことを以下のように定義しています。 何種類かの決まった細胞が一定のパターンで集合した構造の単位のことで、全体としてひとつのまとまった役割…

グロインペイン症候群のリスクファクターとは?

様々な原因が絡み非常に厄介なことで名高いグロインペイン症候群ですが、 近年、グロインペインの研究も盛んになり、メカニズムも少しずつ解明されてきました。 2014年にはThe First World Conference on Groin Pain in AthletesではDoha agreementが定めら…

2014年Doha agreementで定義されたグロインペイン症候群の分類

スポーツで起こる怪我の中でトップクラスに厄介な怪我にグロインペイン症候群があると思います。 グロインペイン症候群とは一言に言っても、 原因はあまり分かっておらず、その定義すらも曖昧です。 医療従事者でも、グロインペイン症候群はどういった風に原…

骨組織の血液供給|栄養動脈・骨端動脈・骨幹端動脈・ハバース管

骨折などの外傷が起こると、損傷部位に血液が集中し、白血球やマクロファージといった細胞が組織の炎症を消散することで次の治癒段階へと組織の修復・再生を進めることができます。 骨組織は、他の結合組織と違い骨癒合という独自の治癒過程によって再生を行…

骨組織の細胞|骨芽細胞・破骨細胞・前骨芽細胞・ヴォルフの法則

骨細胞は、不安定細胞に分類されるほどターンオーバーが頻繁な細胞です。 実際に、骨芽細胞の破骨細胞が骨形成と骨吸収を頻繁に行うことで、骨は常に環境に適して強度や構造を変わります。 こういった骨の適応能力は、骨に関わる細胞の働きが関係してきます…

骨組織の微小構造|ハバース管・フォルクマン管・介在層板

骨、つまり骨組織は、損傷時に組織と異なる骨癒合という独自の治癒過程によって組織再生します。 そのシステムを確実に理解するためには、まず骨組織の組織構造について理解する必要があります。 以下の記事で、骨組織のより大まかな基本構造について解説し…

骨組織の基本構造|骨幹・骨幹端・骨端・皮質骨・海面骨

骨を構成する「骨組織」は、私たちが人間の形をするために最低限必要なだけでなく、 運動器として、体を動かすためには間違いなく、しっかりとした構造を保つ必要がある組織です。 骨組織は他の多くの組織(靭帯、腱、皮膚など)と違い、骨癒合という骨組織…

怪我予防プロトコルの効果|ストレッチ・筋力・固有器感覚

怪我予防トレーニングを取りいてているチームやトレーナーは少なくないと思います。 しかし、治療とは違い予防トレーニングの効果が実際にどれぐらいあるのか、体感ではわかりにくいところがあると思います。 なので、研究によって出てくる統計的な数字はい…

痛みとスパズムの治療法|物理的治療・薬剤・心理学的治療

怪我をすると、炎症段階では「一次的炎症反応」と「二次的炎症反応」の2段階で炎症が起こります。 一次的炎症反応では、「出血」と「浮腫形成」が起こり、これらの症状に対応した治療を行うことが基本となります。 一次的炎症反応に対するマネジメントは以下…

二次的炎症段階での「痛み」と「スパズム」|拘縮・癒着

怪我をすると、炎症反応として、一次的炎症反応と二次的炎症反応が起こります。 二次的炎症反応では、「痛み」と「スパズム」が起こり、これらが治癒段階を阻害する要因となります。 というわけで今回は、 二次的炎症反応の「痛み」と「スパズム」の問題につ…

痛みのメカニズム|侵害受容器・Aδ/C線維・ポリモダール受容器

怪我をすると、「痛み」が生じます。 「痛み」を生理学的に説明すると、炎症段階における二次的炎症反応の一つです。 二次的炎症反応では、「痛み」と「スパズム」が起きますが、これによって損傷部位を動かさない様にすることで保護する役割があります。 し…

筋力左右差とH:Q比がハム損傷リスクにどれほど関係するか。【損傷予防】

スポーツの怪我で最も多いのが「ハムストリングの肉離れ」です。 もちろん、スポーツによって怪我の傾向は変わりますが、 多くのスポーツでは、ハムストリング損傷が最もリスクが高い怪我と言われています。 ハムストリング損傷のリスクファクターはいくつか…

FIFA公式プログラム「FIFA11+」の怪我予防効果【メタ解析】

近年、怪我予防プログラムの研究はかなり進んできました。 そんな中で、FIFAの医療研究組織「F-MARC」が予防プログラムを出しているのはご存知でしょうか。 FIFAは、かなり前から怪我に関する研究にも力を入れており、2003年に「FIFA11」、2006年には改訂版…

出血と浮腫のマネジメント

怪我をすると、損傷した組織を治癒する機能が働きます。 また、多くの組織は「修復」という過程によって組織を治癒します。 修復過程は、以下の3段階に分けられます。 炎症段階 瘢痕形成段階 瘢痕成熟段階 治療は、各段階に起こっている反応に対応して行うこ…

ノルディックハムではハムストリング近位の筋線維は働かない

近年、ハムストリング肉離れの予防トレーニングとしてノルディックハムが注目を集めていると思います。 ハムストリングの肉離れは、ハムストリングに過度なエキセントリック収縮が求められた時に起こることから、エキセントリック収縮での筋力発揮が怪我予防…

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