徹底解説!腹筋こと腹直筋って?働き・筋トレ・ストレッチなど
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誰もが一度は惚れるこんな完璧なボディ。その理想ボディに欠かせないのが、やはりバキバキに割れたシックスパッドです。
そして、このバキバキ感を実現させているのが、お腹のど真ん中にある腹直筋(ふくちょくきん)という筋肉です。
かなりメジャーな筋肉ではある腹直筋ですが、
今回は、そんな腹直筋について徹底解説していきます。
腹直筋ってどんな筋肉?
腹直筋は一般的に言う「腹筋」で、お腹のど真ん中に縦長く付いている筋肉です。
シックスパッドそのものである6つのブロックだけでなく、ヘソの下から股下までの長い三角形の部分も腹直筋の一部になります。
全体を見れば非常に長い筋肉ですが、ブロックに分かれているため力の出し方は長い筋肉の特徴と異なり、あまり大きく動かないが力強い筋肉です。
どこについている?
そんな縦長い腹直筋は胸筋こと大胸筋のすぐ下から股下まで繋がっています。
具体的には、上側は胸骨のすぐ下にくっついている剣状突起(けんじょうとっき)という骨と第5,6,7肋骨にくっついています。一方、下側は左右の恥骨のつなぎ目、恥骨結合(ちこつけつごう)という部分にくっついています。
腹直筋にしかない特徴
胸から骨盤の底まで、かなり長い距離つながっている腹直筋ですが、長い1つの筋肉ではなく8つのブロックに分かれており、その一個一個の腹直筋ブロックも腱でつながっています。
実は、筋肉同士が腱でつながっているのは腹直筋だけの特徴で、この腱のことを腱画(けんかく)と言います。また、腱画で区切られた筋肉を多腹筋(たふくきん)と言いますが、もちろん多腹筋は腹直筋だけです。
シックスパッドじゃないこともある
腹直筋をがっつりトレーニングして出てきたのが、シックスパッドじゃない人がたまにいます。
なぜかと言うと、腹直筋のブロックの数は必ずしも(へそ上の部分だけで)6つとは限りません。人によっては8つの人もいれば、4つしかない人もいます。
これは、遺伝的に腱画の数がことなることが原因で起こります。腱画が3つの人はシックスパッドになりますが、4つや2つの場合、エイトパッドかフォーパッドになります。
その確率は、シックスパッドの人が60%と最も多く、次にエイトパッドの人が30%と半分の人数存在し、フォーパッドは10%しかいません。
これについて、シックスパッドでなければならない理由はないので、フォーパッドの人も焦る必要はなく、逆に10人に1人の珍しいパッドの持ち主だと誇示すれば大丈夫です。
腹直筋の働き・機能
腹直筋が働くと体がお辞儀をするように曲がっていきます。正確には、脊柱の一個一個が前傾していくことで、曲がっていきます。これを体幹の屈曲と言います。
これが単純に腹直筋を働かせた時の働きです。
ですが、腹直筋にはこの働き以外に他の筋肉と連携して働く重要な働きが2つあります。
骨盤の傾きをコントロールする
腹直筋は骨盤の下にくっついているため、骨盤を動かすことが出来ます。
これは、脊椎が脊柱起立筋などによって固定されている中で腹直筋を働かせると、脊椎を動かすはずだった力が代わりに骨盤を動かします。
この骨盤の動きを骨盤の後傾と言います。
骨盤の向きは腰痛の予防や治療に非常に重要な要素で、骨盤が前傾することで腰痛が起きている場合には、腹直筋を鍛えて骨盤を前傾させることで修正する方法が有効的になります。
呼吸を行う
もう一つの重要な働きが呼吸を行うことです。
呼吸は、肋骨の内側の腹腔(ふくこう)という肺があるスペースの圧力を掛けると息を吐き、逆に圧力を抜くと息を吸います。腹直筋は、圧力をかけて息を吐くことに働きます。
呼吸は、腹直筋だけでなく腹横筋、腹斜筋、また横隔膜といったお腹周りの筋肉のコンビネーションで行われます。
なので、仮に腹直筋を鍛えすぎて筋肉痛で使い物になっても、呼吸は他の筋肉が賄ってくれるので大丈夫です。
腹直筋が重要な役割を担う動作・活動
体幹の前屈、骨盤の前傾、呼吸の3つの働きがある腹直筋が重要な役割を担う動作や活動をいくつか紹介します。
寝た状態から起き上がる。
朝起きる時など、腹直筋を使って体を前傾させることで起き上がります。腹直筋の筋肉痛がひどい時は、まず横を向いて腹直筋を使わないように起きようとするはずです。
スポーツのフィジカルコンタクト
スポーツのタックルなどコンタクトでは体幹がブレます。ですが、その衝撃に負けないように、また、ブレを抑えるように体幹周りの筋肉を同時に使って体幹を固定します。この時に、腹直筋も大きな力を出すので重要な筋肉になります。
深呼吸
腹直筋は呼吸の役割を担うと言いましたが、実は呼吸にメインで関わる筋肉ではなく、通常の呼吸はそれほど大きな力を必要としないので、横隔膜や肋間筋といった筋肉でほとんど行なっていますが、深呼吸などより大きな圧力を胸のスペースの腹腔に掛けたいときは腹直筋を中心により大きくて強い筋肉が働きます。
腹直筋の鍛え方・筋トレ
それでは、腹直筋を鍛えてバキバキのシックスパッドを手に入れるために、絶対にやるべき腹直筋の筋トレを難易度別に6つ紹介します。
初級編
シットアップ
最もベーシックで、腹筋のトレーニングとして名高いこちらの筋トレの正式名称はシットアップと言います。自重で行えるので安全で、簡単に行えるので初心者に最もオススメのトレーニングです。
負荷が足りない場合は、よりゆっくり行うか、胸あたりの位置に重り(水を入れたペットボトルでも可)を持って行うと負荷を高くすることができます。
シットアップでは反動を使いがちですが、反動はつけず、ゆっくり一定速度で行うように心がけましょう。特に、体を下ろして来る時にトレーニングの効果が高くなるで、重力に流されず、体を自分で下ろすイメージで行いましょう。
トレーニングの量は、10〜20回を3〜4セットを目安に自分のできる量を決めて行いましょう。
クランク
シットアップと似ていますが、シットアップから足を上げることで腹直筋により限定して負荷を与えることができるのがクランクです。シットアップと同じく安全に行え、簡単に行うことができます。
クランクは、ほとんど体を上げられない人もよくいます。全力を尽くせば筋トレにはなっていますので大丈夫ですが、やりがいを感じずモチベーションを保てない場合は、手で少し床を押して補助を入れても大丈夫です。逆に負荷を上げたければシットアップと同じく、ゆっくり行うことか、胸の位置で重りを持って行うことで負荷を上げることができます。
クランクでは、あまり体を大きくは動かせません。なので、そのため少し動き方が変わると効果が大きく変わってしまいます。腹直筋の働きを意識して、背骨を丸めるようにするイメージで行いましょう。
トレーニングの量は、こちらも10〜20回を3〜4セットを目安に自分のできる量を決めて行いましょう。
→クランクの詳しい行い(Coming soon...)
中級編
フロントブリッジ ・プランク
フロントブリッジ またはプランクとも言われるこのトレーニングは、体幹トレーニングの王道としてかなり一般的になったトレーニングです。
腹直筋に主に負荷がかかりますが、腹直筋以外にも腹斜筋、腹横筋、といったお腹周りの筋肉全体に同時に負荷をかけることができることで、1つで体幹の多くの筋肉を鍛えられることが、フロントブリッジ の大きなメリットです。
より負荷が必要な場合は、腰に重り(ペットボトルでも可)を乗せることで負荷を増やすことができます。
フロントブリッジ は、フォームが非常に重要になります。腰が反った状態やお尻が上がりすぎている状態では、肝心の腹直筋に負荷がかからず、効果が低くなってしまいます。
トレーニングの量は、30秒〜1分を3〜4セットを目安に自分のできる量を決めて行いましょう。
ニー・トゥー・エルボー
ニー・トゥー・エルボーは、初級編で紹介したクランチの応用版になります。クランチに加えて、体幹をひねる動きが加わることで、腹直筋だけでなく腹斜筋や腹横筋といった他の体幹の筋肉にも負荷を加えられることができます。
ニー・トゥー・エルボーは、出来るだけ反動をつけずに行うことが重要です。特にクランク以上に反動を使って体を持ち上げ的てしまいがちですが、ゆっくりと体をコントロールしながら行うことが重要です。
反動を使わずに肘と膝をくっつけることが難しい時は、クランチから始めるクランチが慣れてきてからニー・トゥー・エルボーに移行することをオススメします。
トレーニングの量は、10〜20回を3〜4セットを目安に大半を反動を使わずに行える回数とセット数を設定します。
→ニー・トゥー・エルボーの詳しい行い(Coming soon...)
上級編
アブローラー
アブローラーは、市販のローラー(写真上)を用いて行うことから、アブ(=腹筋)のローラーと名付けられています。ですが、ローラーがなくてもタオルや、手をつきながら行うことも可能です。
アブローラーの特徴は、筋肉が引き伸ばされながら働くエキセントリック収縮という筋肉の収縮方法が起こることで、より強い筋肉痛が起こり、より大きなトレーニング効果を得ることができます。
エキセントリック収縮を生じさせるトレーニングは非常に負荷が高く、トレーニングに慣れていない人が行うと、筋肉痛を通り越して肉離れになってしまうリスクがあるため、十分にトレーニングに慣れてから行うようにしましょう。
また、トレーニングに慣れている場合でも初めて行う場合は膝をついて行う負荷の軽い方法で行い、十分に動きに慣れてから行うことをオススメします。
トレーニングの量は、5〜10回を3〜4セットを目安に回数とセット数を設定し、無理のない範囲で徐々に量を増やすながら行うことが重要です。
→アブローラーの詳しい行い(Coming soon...)
ドラゴンフラッグ
最強の腹筋を目指す!究極の腹筋トレーニング「ドラゴンフラッグ」
ドラゴンフラッグは、体幹のトレーニングの中でも最高難度のトレーニングとして有名です。初心者ではまず行うことはできない難易度のトレーニングです。
アブローラーと同じく、エキセントリック収縮を生じさせるトレーンングのため、筋肉への負担が大きく、強い筋肉痛を引き起こすことが可能であるトレーニングです。
アブローラーと比較すると、約2倍の負荷がドラゴンフラッグでは腹直筋にかかります。
高い負荷を実現するドラゴンフラッグですが、体を一直線の状態に保ちながら行えなければ、ほとんど腹直筋に負荷を与えられずむしろ腰の怪我につながります。
繰り返しますが、他のトレーニングを行っても腹直筋に十分に負荷が与えられない熟練者に限って行うべき非常に難易度の高いトレーニングです。
→ドラゴンフラッグの詳しい行い(Coming soon...)
流行りのトレーニング機器って効くの?
体幹トレーニングなども最近では一般的によく知られるようになり、より手軽にトレーニングの効果を得られる、とされているトレーニング器具が多く出てきました。
ですが、どんなトレーニングも完璧ではありません。
初心者でもできる簡単なトレーニングもあれば上級者に向けてかなり負荷の高いトレーニングもあります。
また、いくつかの筋肉に同時に負荷を与えられるトレーニングでは、裏を返せば狙った筋肉を鍛えることは難しく、
反対に一つの筋肉に絞ったトレーニングでは、その筋肉だけは確実に負荷をかけることが出来ます。
最近、注目を集めているトレーニング機器を用いてもそれは同じです。ですが、どのトレーニング器具がどのような効果を狙っているのかは明確に説明されていません。
そこで、今回は筆者が体験した「ワンダー・コア」と「シックスパッド」の2つのトレーニング器具について、トレーニング効果について解説していきます。
ワンダーコア
「倒れるだけで腹筋ワンダーコア」でおなじみワンダーコアですが、ワンダーコアを使うメリットは、上級者向けトレーニングでしか取り入れにくい「エキセントリック収縮」を手軽にと入れることができることです。
起き上がってく時には腹筋動作と同じなので同じく腹直筋を使います。ですが、このだけを見れば、背もたれがかなり助けてくれるので、それほどトレーニング効果は高くありません。
ですが、倒れる動作の時に「エキセントリック収縮」が起こり、トレーニング効果が高くなります。
本来、体を背中の方に倒す動きは、脊柱起立筋や腰方形筋といった背中側の筋肉を使って行います。ですが、これらの筋肉だけを使うと背中が反るだけで背もたれが下がらず、背筋の筋肉と腹直筋を同時に使わないと倒れられないバネの強さになっています。
このため、初心者でも手軽にエキセントリック収縮が取り入れられるようになっています。
なので、「初心者」でも手軽に「エキセントリック収縮」を起こして高いトレーニング効果を得られることがワンダーコアのメリットです。
ですが、ちゃんとトレーニングを行えば器具を使わないトレーニング方法でも高いトレーニング効果を得ることはできます。
また、手軽にできる反面、負荷を上げにくいという問題はあります。シットアップやクランクといったトレーニングは重りを持つことで負荷を上げられますが、
ワンダーコアは重りを持つと、重りで自然と背もたれが倒れてしまうので、更に腹直筋を使わずに済んでしまいます。なので、負荷を上げにくいのが難点になります。
それほど真剣に取り組む予定はないけど手軽にトレーニングをしたい。という人には、適したトレーニング器具でしょう。
SIXPAD
クリスティアーノ・ロナウド選手がCMに起用されていることで、一気に注目を集めたトレーニング器具です。貼るだけでトレーニングをした効果が得られることが、SIXPADの最大のセールスポイントでしょう。
SIXPADは電気刺激によって筋肉を強制的に働かせるEMS(Electrical Muscle Stimulation)という方法を用いています。これは、トレーニング科学や医療分野でも実際に利用されいる方法ですが、一般的にリハビリテーションに用います。
→EMSについてより詳しく(Coming soon...)
なので、本来は怪我で弱った筋肉を復活させるために用いる方法で、筋肉をより強く鍛えることには使いません。というのも、より強い負荷を与えるために強い電流を加えると、ビリビリと痛くなります。なので、筋肉を鍛えるほどには電流を強くできません。
実際に、SIXPADのHPにある長友選手のインタビューでは、「適度な筋肉の揺れがケアにいいですね。」と言われているので、少なくともSIXPADで長友選手レベルになることは不可能ということです。
ですが、一般人の中には、怪我をしていなくても筋肉が弱り切っている人は多くいます。オフィスワークで一日中椅子に座っている人は特にその傾向が高いです。
その場合には、SIXPADで刺激を加えて弱った筋肉を復活させることは良い方法と言えます。
他には、トレーニングでは鍛えにくい部位を鍛えられるというのもEMSの特徴です。
SIXPAD HPの槙野選手のインタビューにもあるように、動かせなくても鍛えられるEMSの特徴はトレーニングでは鍛えにくい筋肉にも刺激を与えられるところでもあります。
アスリートには、トレーニングでは鍛えにくいが実際の試合では重要な筋肉がいくつかあります。ですが、一般人が日頃使わない筋肉を鍛える必要はあるのか、というところには疑問が残ります。
SIXPADは、筋肉を強く鍛えることには向いていませんが、ほとんど運動が出来ず筋肉が弱ってしまっている人には効果的な方法と言えます。
筋肉が弱り切っている目安は、シットアップが1度も出来ない場合です。そういう人には、最初は効果的でしょう。
※電気刺激は脂肪によって遮られます。体脂肪率が30%近い人はそもそも電気刺激が腹直筋に行き届かない可能性もあります。
腹直筋のストレッチ
トレーニングを行なった後はストレッチをすることで、翌日・翌々日の筋肉痛を抑えるだけでなく、トレーニングの効果をロスしないことにもつながります。
ストレッチはトレーニング直後に加えて、お風呂上がりも体が温まっているため、効果的に行うことができます。
腹筋のストレッチでは、腰をできる限り反らすことが重要になります。をできる限りヘソに近い位置について、上を見上げるように腰を反らせます。
または、バランスボールを持っている場合はバランスボールで代用することができます。も同じく腰を出来るだけ反らすようにすることが重要です。
どちらの行い方も、腹直筋を伸ばしているときにゆっくりと息を吐き、吐き切ったら少し戻してまたゆっくりと息を吐きながら伸ばしていくことを数回繰り返すと腹直筋が伸ばされるのを感じることができます。
以上が腹直筋の概要・筋トレ・ストレッチの解説でした。
最後まで読んでいただきありがとうございます。