骨組織の基本構造|骨幹・骨幹端・骨端・皮質骨・海面骨
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骨を構成する「骨組織」は、私たちが人間の形をするために最低限必要なだけでなく、
運動器として、体を動かすためには間違いなく、しっかりとした構造を保つ必要がある組織です。
骨組織は他の多くの組織(靭帯、腱、皮膚など)と違い、骨癒合という骨組織独自の治癒過程を経ます。
この骨癒合を確実に理解するために、骨組織の構造を理解しておくことは重要でしょう。
ということで今回は、
骨組織の基本構造を解説していきます。
骨組織の分類
骨の種類はまず、形によって分類以下の4つにすることができます。
- 長骨
- 短骨
- 扁平骨
- 不規則骨
膝蓋骨などを種子骨、空洞のある骨を含気骨と更に細かく分類する場合もあります。
長骨
最も一般的な骨は、長骨と言われる縦に縦に長い骨です。
長骨は主に、脚や腕などで大きな動きを生み出すことが重要な役割になります。
短骨
短骨は、手根骨や足根骨に当てはまる短い骨です。
短骨は主に平面関節でお互いが繋がっており、平面関節の小さい滑り動作によって、細かい動きを可能にします。
足部のクッション作用や、物に合わせて手を変形させられるのように、状況に合わせて適度に形を調節することが可能になります。
扁平骨・不規則骨
扁平骨は、肩甲骨・頭蓋骨・腸骨などの板状の骨です。
また、不規則骨は脊椎や顔面の骨などが挙げられます。
これらは、その部位特異の機能を果たすために特殊な形をしています。
骨組織の部位
骨組織の構造を説明するために、怪我の損傷で最も一般的な長骨を例に説明します。
骨組織は、部位とその特徴によって3つの部位に分類できます。
-
骨幹
-
骨幹端
-
骨端
骨幹
骨幹は骨の中央部位で、髄腔とその中にある黄色骨髄を含む部位です。
骨幹端
骨幹端は文字通り骨幹の末端で、骨端に接する部位です。
成長期には、骨幹端の骨端線が縦方向に成長することで、骨が長くなります。
骨幹端には、赤色骨髄が分布しており、骨幹の中央部分に比べて血液供給が多いのが特徴的です。
骨端
骨端は骨の端の部分です。
骨端の特徴は、関節面に関節軟骨を持つことで、関節軟骨の部分には骨膜が覆っていません。
骨組織の組織
続いて、骨組織を構成する組織構造は大きく4つに分類できます。
-
皮質骨
-
海綿骨
-
髄腔
-
軟骨
皮質骨
皮質骨は緻密質とも言われ、骨細胞が密に存在する部分です。
骨の強度を担う部分で、円筒状になっており、この内側に存在する海綿骨や骨髄などを保護する役割もあります。
皮質骨は外側を骨膜に覆われ、内側を骨内膜に覆われています。
膝蓋骨などを種子骨、空洞のある骨を含気骨と更に細かく分類する場合もあります。
また、皮質骨が分厚すぎると骨が重くなりすぎるため、強度と軽さのバランスを決めているとも言えます。
また、皮質骨が分厚すぎると骨が重くなりすぎるため、強度と軽さのバランスを決めているとも言えます。
海綿骨
海綿骨は、皮質骨のすぐ内側の存在する比較的に骨細胞が疎な部分です。
骨端や骨幹端に主に存在し、海綿質の間隙には赤色骨髄が存在します。
骨端動脈や骨幹端動脈などからの血液供給が多くある部分です。
海綿骨も皮質骨と共に骨組織の強度を担っています。
海綿骨が疎になりすぎることで起こるのが骨粗鬆症です。
髄腔
髄腔は、皮質骨や海綿骨の内側に存在する空洞です。
この部分にいわゆる骨髄と言われる黄色骨髄が存在します。
脊髄は、血液細胞と間質細胞によって構成される組織なので、骨組織には含まれません。
まとめ
以上が骨組織の基本構造についてでした。
次回は、層板構造やハバース管・フォルクス管、などの骨組織の微小構造について解説してきます!