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正しい筋力トレーニングを選ぶために考えるべき4つの要素

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近年はトレーニングも昔に比べて一般的になりました。

トレーニング本も数多く出版されて一般人が知ることが出来るトレーニングについての情報量はかなり増えてきたのではないかと思います。

 

しかし、「筋トレしても効果が出ないのは、筋トレの意図を理解していないから。」で話をしたように、

トレーニング本などのトレーニングメニューは、一般的に効果が出やすいトレーニングを紹介しているのであって、全員に効果が現れるとは限りません。

 

トレーニングの効果を十分に得るためには、何をトレーニングしているのかをちゃんと理解して、

自分に必要なトレーニングを自分で選ぶことが重要です。

 

というわけで今回は、

正しいトレーニングを選ぶためには、>何を考えてトレーニングを選ぶことが必要か。という話をしていきます。

 

 

自分が高めたい能力は何か。

まず最初に、どういった能力をトレーニングするのかを考えることが重要です。

 

これは「サッカーのための能力」などでは抽象的すぎます。

もっと細分化して、「サッカーで必要な切り返しの能力」のような、特定の動作まで細分化する必要があります。

 

トレーニングには、「トレーニングの3原理」というものがあり、

この一つに、「特異性の原理」というものがあります。

 

これは、トレーニングを行なった動作(強度、スピードも含めて)でのみトレーニングの効果を得られる。というもので、

つまりは、切り返しの能力を鍛えるためには、切り返しのトレーニングを取り入れるべきという話です。

 

 

サッカーが強くなるトレーニングとは?

「サッカーが強くなるトレーニング」と謳われているトレーニングを見かけることがあると思いますが、

特異性の原理から言うと、それはあり得ないと言うことです。

 

サッカーには、多くの動作が含まれています。

 

キック動作、ダッシュ動作、切り返し動作、ジャンプ動作、などなど、上げるときりがありませんが、

トレーニングとは、これらの動作を向上させるものです。

 

なので、トレーニングを取り入れる前には、

サッカーの「どの動作」を鍛えることが自分には必要なのか。

ということを考えなければ、サッカーが強くなるトレーニングにはなりません。

 

 

その動作で重要な筋力は何か。

トレーニングする動作が決まれば、次に、

その動作で必要な筋力は何か。をより細分化して考えます。

 

例えばバレーのアタック動作には、以下のような筋力が含まれていると思います。

 

  • 肩を回旋させる筋力(肩の内旋)
  • 肘を前に持ってくる筋力(肩の伸展)
  • 肘を伸ばす筋力(肘の伸展)

 

こういった「筋力」の中で、自分はどの筋力を鍛えなければいけないのか。まで細かく考えていきます。

選手によって、アタックの仕方も少しづつ変わってくると思うので、自分に合った筋力のバランスを見つけることが重要です。

 

 

強さか、速さか、精密さか。

どの筋力をトレーニングするか明確になれば、次に、

その筋力をどのように使うのか。ということを考えます。

 

その筋力は、

  • 強く動かすことか
  • 速く動かすことか
  • 精密に動かすことか

ということを考えます。

 

パワーがあれば「強く動かすこと」も「速く動かすこと」も出来るだろ!と思うかもしれません。

 

しかし筋肉は鍛え方によって、

  • 強く動かすことに特化させたり
  • 速く動かすことに特化させる

ことができます。これも「特異性の原理」の一つです。

 

強く動かすことが必要な動作

強く動かす動作としては、

  • ラグビーのスクラム
  • バレーのブロック
  • バスケットのスクリーン

などがこれらに当てはまります。

 

つまり強く動かすことが必要な動作とは、

動いていないけどパワーが必要となる動作です。

 

速く動かすことが必要な動作

一方で早く動かす動作は、

  • ダッシュ
  • バレーのアタック
  • サッカーのキック
  • 野球の投球

などがあります。

 

つまりは、より速く動くことが重要な動作です。

 

 

精密に動かすことが必要な動作 

精密に動かすことが必要な動作では、

  • バスケのシュート
  • サッカーのパス
  • 体操の倒立

などが挙げられます。

 

これらの動作はいわゆる技術と言われる動作です。

なので、より筋力があれば良いということにはならないと思います。

 

ですが、これらの精密さが求められる動作で安定感が出ないのは技術不足が原因ではなく、

全身の安定感が十分でない場合もあります。

 

倒立で考えると分かりやすいと思いますが、

どれだけ重心を腕の感覚でコントロール出来ても、もともと全身がブレブレで重心が安定しなければ、倒立は難しくなります。

 

というように、全身の安定感がないから動作に影響しているという場合もあります。

 

この点を改善するためには、コアトレーニングなどのファンクショナルトレーニングが有効になります。

(ただ、ファンクショナルトレーニングをりかいするのは非常に難しいです。) 

 

瞬発的か、連続的か、持続的か。

ここまでは、

どういう動作のどういう筋力を鍛えないといかないか。

までは明らかにしたと思います。

 

最後に、そのトレーニングをどれだけやるか。

ということを考えなくてはなりません。

 

具体的には、

  • 何回×何セット
  • セット間の休息を何分取るか

ということです。これをトレーニングプロトコルと言います。

 

トレーニングプロトコルを考える時に考慮するべきことは、その動作が

  • 瞬発的か
  • 連続的か
  • 持続的か

ということです。

 

瞬発的な動作とは

瞬発的な動作とは、数秒間程度の一瞬の動作の事です。

 

瞬発的な動作には、

  • 野球のバッティング・投球
  • レスリングのタックル
  • サッカーのキック
  • 陸上短距離

などが当てはまります。

 

瞬発的な動きでは疲労の影響は少ないため、トレーニングも、

  • 十分な休息を取り疲労がない状態で
  • 5回未満しかできないようなほぼ全力の強度

で行うトレーンングプロトコルが効果的です。

 

連続的な動作とは

連続的な動きとは、十数秒から数分以内の短時間の動作の事です。

 

連続的な動きには、

  • 多くの球技のランニング
  • 陸上の短・中距離
  • 野球のピッチャーの投球

などが当てはまります。

 

連続的な動きでは、100%に近い動きをどれだけ維持できるかということが重要です。

 

なので、トレーニングでは、

  • 短い休息
  • 10~20回程度行えるやや高い強度

を行うことが効果的です。

 

持続的な動作とは

持続的な動作とは、数分を超える長い動作の事です。

 

持続的な動きには、

  • マラソン
  • ジョギング・ウォーキング

などが挙げられます。

 

持続的な動きでは疲労しないことが重要になります。

そのため、トレーニングでも、

  • 継続的に、
  • 長時間行える強度での

トレーニングが効果的です。

 

 

まとめ

  • まず、トレーニングする動作を細分化する
  • 次に、動作からトレーニングする筋力に細分化する。
  • その動きに必要のパワーは強さか、速さか、また精密さかを考える
  • その動きは瞬発的か、連続的か、持続的かを考える。

 

 

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